★一度宅地になった土地の課税地目を変更できない理由★

先日、役所の地目判断の大原則は、
「迷ったら税金が高い地目で判断する!」
ということをお話しました。

その上で、
■登記が宅地、現況は建物が過去に取り壊されて荒地になっている
というケースでは、
「宅地で登記している所有者の意志を尊重して宅地と判断する」
場合もあるとお話しました。


このように判断している理由はいくつかあります。

まずは、宅地は土地利用方法の最上級という考え方です。
つまり最も価値が高い土地の使い方なのです。
そのため、通常は価値を下げる使い方はしないという前提の
考えに立っています。

だって田や畑を造成して宅地化するケースは数多くありますが、
宅地で建物が建っている土地を、建物を取り壊して
田や畑にするという使い方する人はあまりいないですよね?
つまり宅地は土地利用の最終型の使い方というわけです。
また宅地は土地の価値として、一番高い地目です。
そのため、所有者が宅地して登記し続けている限りは、
宅地としての資産価値を想定していることもあります。

その場合に、役所側で勝手に宅地以外の地目に変更すると
評価額も低くなり、資産価値を低下させてしまう恐れが
あるのです。
固定資産税の評価額って税金や取引価格の指標になっていますので。