★こうして「駅ナカ」への課税が強化されました★

今日は、「駅ナカ」の固定資産評価基準がどのように変更されたか
ということをお話ししますね。


そもそも鉄道敷地が周辺土地の1/3に設定されているのは
鉄道を運行するための敷地としての必要性からです。

また鉄道と直結している駅ビルで敷地があるものは
1/3では無く、これまでも宅地で課税されていました。


しかし建築技術の進歩とともに
鉄道の線路を跨ぐようにして、丈夫な橋脚を立て、
その上に大規模な人工基盤を作った上で、
その基盤から大きなビルを建築するケースも増えて
きたのです。

そのような大きなビルは
(評価基準では、「複合利用建物」と呼んでいます)
別の取扱いにして評価することになったのです。


しかし、このような建物の課税する際に悩ましいのは、
地べた部分は線路などの鉄道敷地で
上空部分がビルなので、階層が何層にも
分かれていたということです。
通常、土地はこんな多層的な使い方はしないですよね。

まあ、評価基準が制定された時には全く考えていなかった
使い方でしょうね。


そのため、そのような土地については、
まず「鉄道に使用している部分」と
「鉄道以外の使用に使っている部分」に分けて
それぞれの使用割合を計算することによって
評価することになりました。

その使用割合に応じて、
宅地(鉄道以外の使用に使っている部分)と
鉄道敷地(鉄道に使用している部分)に
按分して課税することになったのです。


あまり一般の方は全く気に留めたことはありませんが
駅ナカは固定資産税にも大きな影響を及ぼしたのです。

その後、鉄道会社への税金が強化されたことによって
駅ナカのテナント料も上がったかどうかについては、
定かではありません。



【これまでの話】
★1.鉄道の線路敷地は、場所によって全く税金が変わる★
http://fudousanzeikin.seesaa.net/article/282814775.html

★2.駅ナカがキッカケで課税方法が変わったのです★
http://fudousanzeikin.seesaa.net/article/282975657.html

★3.駅ナカは条件が非常に良すぎで、不公平じゃない?★

http://fudousanzeikin.seesaa.net/article/283126281.html