地価がどんどん下がっているのに固定資産税が下がらないのはなぜですか?


yahooo掲示板に下記のような質問がありました。
一緒に内容をシェアしたいと思います。

【質問内容】
地価がどんどん下がっているのに固定資産税が下がらないのはなぜですか?当方、10数年前に分譲マンションを購入しましたが当然のごとく地価は毎年下がり続ける一方で売却するにも資産価値は購入価格の4/1以下しかありません。なのに市役所から毎年届く固定資産税の通知書の額面はほとんど変わらなかったり年によっては上がってたりします。・・・続く


【私の回答】
まず固定資産税と購入価格は全く別物ですから、切り離して考えることが必要です。

良く競売で購入した価格と固定資産税と比較される方がいらっしゃいますが、競売価格は正常な公的価格ベースでは認められないことが殆どです。
また固定資産税は申告税では無く、役所が公的価格を基に決定したものです。

その上で固定資産税の税額についてのみ考えてみると、
そもそも本来支払うべき税額に達していないことが原因と考えられます。

「そもそも支払うべき税額」って何よ?
ということですが、本当はこの金額を支払う義務があるという金額です。
課税明細書に「本則課税標準額」という欄があれば、この数字と現在の「課税標準額」を比較してみて下さい。

もし「本則課税標準額」>「課税標準額」であれば、
税金は今後も上がり続ける可能性が高いですね。


なんで地価が下がっても、固定資産税が上がるの?という疑問ですが、
バブル時代のツケがまだ残っているケースがあるのです。

■平成6年(バブル時期)
 本則課税標準額:200万円
 課税標準額:50万円
→この場合には、将来的に200万円にすべく、課税標準額が来年度以降上がり続けるのです。

■平成12年(地価が下落)
 本則課税標準額:150万円
 課税標準額:60万円
→地価は下がって150万円になりました。
 でも課税標準額は平成6年から上がり続けたのですが、まだ150万円に達していないので、来年度以降もまだ上がります。

平成24年
 本則課税標準額:70万円
 課税標準額:70万円
→ようやく本則課税標準額=課税標準額になるので、来年度以降から
 地価が下がれば、税額も下がる
 地価が上がれば、税額も上がる
 という状態になるのです。


本当はさらに細かい内容がありますが、それを説明すると混乱しますので、こう考えていただければわかりやすくなると思いますよ。

なお、資産評価システム研究センター「固定資産税のしおり
の30ページでも同様の質問回答が書かれております。

併せて確認して下さいね。




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