また対象となる不動産物件の近くには集落も見えます。 昔から存在している集落は、地盤もしっかりした安全な位置にあることが多いのです。 昔は水害など自然災害の影響を受けることが多かったですからね~。 また東西の道路も集落と集落を結ぶ幹線的な道路として、存在していたことがわかります。 次回はもう少し新しい航空写真を解説しまし

前回では過去の航空写真の確認方法を説明しました。

では今日は過去の航空写真から何を確認するか?です。

確認すべきことは、下記の2点です。
①元々の地形
②過去から現在までの間の土地利用状況

まず①元々の地形からお話ししますね。
住宅を問わず、建物を建てる場合には、土地の地盤が固いことが重要ですね。
もし昔、沼だった場所に建てた建物が地盤沈下して、家が傾いたりして、家の床でボールが転がってしまうなんて被害をニュースなどで見たことはありませんか?
「欠陥住宅だったー!」なんてね。

地盤が軟弱な場所に建てる場合には、建物が沈まないように強固な造成が必要なのです。
でも販売時点では綺麗に造成された状態で売り出されます。
昔の状態がどうだったのかなんてわかりません。

知らずに購入して、欠陥住宅だったといって業者を訴えても、全ては補償してもらえません。
またそのために裁判を起こしたりして、家族全員が心労を抱えながら生きていくことになってしまいます。
そうならないためにも、購入する場合には、事前の確認が必要です。

前置きが長くなりましたが、そんな訳で元々の地形を確認する必要があるのです。


では具体的な方法に入りましょう。
「元々の地形」を確認するためには、撮影された航空写真の中で最も古い写真を見ましょう。
その方が本来の地形が分かります。

ちょっと見ずらいですが、今回の不動産物件の位置を撮影した写真です。
白黒なので、初めは位置がまったくわかりませんよね。
ちょっと慣れが必要かもしれません。


今回撮影した写真の赤枠の範囲って、ちょっと土地の高さが高くなっています。

何故かというと、その場所って土地が浮き上がって見えてきませんか?
この地域は土地の高さが周りよりも少し高いのでしょうね。
ということは、周りよりは地盤がいい場所なのかもしれないということがわかるのです。

ちょっとマニアックな見方かもしれませんが、専門分野の私はこう見るのです。